流体解析のあれこれ

流体解析をこよなく愛する有限体積法の信者によるブログ

有限体積法の学び方(1)

有限体積法に限らず新たな解析手法を習得するには膨大な時間を要する.このシリーズ「有限体積法の学び方」では,著者がこれまで紆余曲折しながら有限体積法を学んだ経験から限られた時間の中で効率良く有限体積法を学ぶ方法を紹介する.

ソースコードはついていないが,有限体積法のパイオニアの1人であるPatankarが執筆し,1980年に出版された「Numerical Heat Transfer and Fluid Flow」の訳本であり,1985年に出版された「コンピュータによる 熱移動と流れの数値解析」は良書であり,ご一読されることをお勧めする.

なお,目次は森北出版のウェブサイトに掲載されており,特に

  • 第3章「離散化の方法」で拡散項の離散化について
  • 第4章「熱伝導」で拡散項の離散化に加えて時間の進行法について
  • 第5章「対流と拡散」で拡散項に加えて対流項の離散化について
  • 第6章「流れ場の計算」で圧力の解法であるSIMPLEアルゴリズムについて

学ぶと良いと思われる.言うまでもなく30年以上前に出版された古い本であるが,逆に言えば30年以上販売されていることから,有限体積法のベストセラーの1つであることに間違いはない.なお,英語が得意な方やこの分野の英語を学びたい方には原著を読むこともお勧めする.