流体解析のあれこれ

流体解析をこよなく愛する有限体積法の信者によるブログ

拡散燃焼へのFGM法の応用

以前の記事で,Flamelet-Generated Manifolds (FGM)法は,当初,予混合燃焼を対象とした燃焼モデルであることを紹介した.これは,FGM法では目的の燃焼シミュレーションにおいて参照するFlamelet tableが単一の等量比の予混合火炎を対象に構築されるためである.拡散燃焼を対象にFGM法を用いるためには,種々の当量比においてFlamelet tableを構築し,当量比を混合分率に変換し,Flamelet tableのパラメータの1つとする.これにより,FGM法のFlamelet tableの次元は増えるものの,拡散燃焼を対象にすることができる.なお,この拡散燃焼を対象とするFGM法のFlamelet tableにおいて,混合分率が0から希薄燃焼限界までと過濃燃焼限界から1まではFlamelet tableを構築する際の予混合火炎の燃焼シミュレーションを実施することができない.そのため,一般に混合分率が0から希薄燃焼限界までと過濃燃焼限界から1までのデータは線形補間により構築する.