流体解析のあれこれ

流体解析をこよなく愛する有限体積法の信者によるブログ

解法

スタッガード格子とコロケート格子

1973年に速度成分以外のあらゆる物理量をセル中心に,速度成分をセル界面に定義するスタッガード格子が提案された.その後,1983年にRhie-Chowの補間が発表されて以来,速度成分を含むあらゆる物理量をセル中心に定義するコロケート格子を用いて,チェッカー…

連立方程式(行列式あるいは線形システム)の解法(1)

非圧縮性流体解析では,圧力を陰的に取り扱うため,圧力の解法がMAC (Marker And Cell)系解法あるいはSIMPLE (Semi-Implicit Method for Pressure-Linked Equations)アルゴリズムによらず,圧力あるいはその補正値を求めるためには連立方程式(あるいは行列式…

MAC系解法とSIMPLE系アルゴリズム(2)

以前,MAC系解法とSIMPLE系アルゴリズムについて特にその選択方法について解説した.CAE懇話会の中部地区「流体伝熱基礎講座」の第4回の流体数値計算法の資料「流体数値計算法」と「流体計算の時間進行法と計算アルゴリズム」にMAC系解法とSIMPLE系アルゴリ…

有限体積においてスタッガード格子を用いる場合の運動量の保存性

有限体積法において,コロケート格子では,速度成分を含むあらゆる物理量をセル中心に定義するのに対し,スタッガード格子では,速度成分以外の物理量をセル中心に,速度成分をセル界面にそれぞれ定義する.コロケート格子では,Rhie-Chowの補間を用いない限…

MAC系解法とSIMPLE系アルゴリズム(1)

非圧縮性流体を対象とした解析では,圧力の分離解法(いわゆるカップリングスキーム)としてMAC (Marker And Cell)系解法とSIMPLE (Semi-Implicit Method for Pressure-Linked Equations)系アルゴリズムのいずれかが用いられる.今回はMAC系解法とSIMPLE系アル…

有限体積法におけるMAC系の解法

密度一定の(個人的には密度が圧力によって変化しないと理解している)非圧縮性流体の圧力の分離解法(いわゆるカップリングスキーム)は,アメリカのロスアラモス国立研究所が開発したMAC (Marker And Cell)系解法とイギリスのインペリアルカレッジが開発したSI…